集  成  材


 集成材とは一定の製造基準に基づいて,人工乾燥でよく乾燥し大きな節や割れなど木の欠点を取り除き木目にそって,長さ・幅・厚さの方向に接着剤を使って集成接着した建築材料のことです。金物で締めたり,釘打ちしたりして,機械的に集成したものは含みません。

1.生産の歴史と現状


 木材を寄せ集めて一体として使う,いわゆる集成材工法は,江戸時代に築造された城の天守閣や社寺の建築に,何本もの縦通材を鉄のタガや鋲でしめて一体とした柱や桁が発見されています。それが集成材の始まりということです。
 しかしそれらのものは,いずれも非接着のものであって,ある程度の集成効果は得られましたが,今日の接着集成材のように完全な接着効果は期待することはできませんでした。
 わが国で最初に接着集成材が開発されたのは,電柱用の腕木が作られたときからです。また第1回南極観測に集成材の舟艇が造られています。その後昭和35年ごろから,主として装飾的な意味で造作材に使われる柱,なげしなどの集成材が急速に製造されるようになり,さらに製造技術や接着剤の進歩によって,こんにち建築材に使われる造作用や構造用としての,各種の集成材が生産されるようになりました。
 その主な特長は,人工乾燥した製材から大きな節,割れなどの本の欠点を取り除いて,木材の不均質性などを是正した狂い,割れ,ねじれ,曲りなどがおこらない改良木材で,この特長をとらえて,新宮殿などには集成材が多く取り入られております。
 集成材は,普通の木材にくらべて,力学的にも,外観的にもすぐれ,木材の有効利用の見地から建築などへの利用は今後ますます増えていきます。

(1) 造作用集成材(化粧ばりを含む)


 建築内部の造作用部材として使われるものでひき板もしくは小角材等を素地のままで積層接着したものです。この表面に薄い化粧板をはりつけた化粧ばり造作用は,はりつけた化粧板の種類により豊富な表面効果を得ることができます。JASでは,物理検査(浸せきはくり試験,表面割れに対する抵抗性試験および含水率試験)と外面検査のうえ,JAS格付をします。木構造の耐力部材として使用することは許されません。


(2)化粧ばり構造用集成柱


 構造耐カを目的とした部材で,ひき板をその繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着したもので,所要の耐力に応じた断面の大きさと安定した性能がえやすく,在来工法の柱材として使用されるものです。


(3)構造用集成材


 構造耐カを目的とした部材で,ひき板をその繊維方向を互いにほぼ平行にして積層接着したもので,所要の耐力に応じた断面の大きさと安定した性能がえやすく,かつ,わん曲材とすることもできるので,大スパンの建物の建設が可能です。寸法、断面積によって、大断面、中断面、小断面に分類されています。